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ピルというと、避妊のために女性が服用するお薬というイメージをお持ちの方が多いと思います。
確かに避妊のために使用する方も多くいらっしゃいますが、実は避妊以外にもピルは女性の健康を守る面で多くのメリットがあることをご存じでしょうか?
今回は、ピルに対して「避妊以外の使い道がわからない」「あまり良いイメージを持っていない・・・」という方にも知っていただきたい、正しいピルの使い方とそのメリットについて解説していきます。
1. 生理痛や生理不順、子宮内膜症の改善に効果があります
なかなか生理周期が安定しない方や、毎月の生理痛に悩まされている方、子宮内膜症の治療が必要な方は、低用量ピルによってお悩みを解消できるかもしれません。
実は、低用量ピルを飲むことで子宮内膜が薄くなると、出血量の減少や、生理痛の軽減につながる可能性があるのです。
また、排卵が抑制されることで排卵痛も起こらなくなるというメリットもあります。
「毎月生理痛がつらくて日常生活に支障が出ている」「生理周期が安定しないことで行事の予定が立てられない」などのお悩みを抱えている方は、一度低用量ピルによる体質の改善を行ってみるのも良いかもしれません。
2. PMSの改善にピルが活用されています
PMSとは月経前症候群のことで、「月経前の3日〜10日の間、精神的あるいは身体的な不調が起こり、月経開始とともに症状がおさまるもの」を指します。
PMSの症状や強さには個人差がありますが、「生理前にはイライラする」「不安感に襲われる」「頭痛や倦怠感といった体の不調が出る」「集中力が低下して仕事に支障が出てしまう」などのお悩みを抱えている女性は意外と多いのではないでしょうか。
PMSの原因は、女性ホルモンの急激な変化によって神経伝達物質が変動することにあると言われています。
そんなPMSの改善方法としても、ピルは効果を発揮してくれます。
ピルによって女性ホルモンの変化を緩やかにすることで、急激な不調を和らげてくれるでしょう。
3.生理のタイミングをずらしたいという場合にも効果的です
生理周期には個人差がありますが、ある程度周期が決まっている方がほとんどです。
その周期が大切なイベントと重なってしまっている場合、事前にピルを服用することで生理のタイミングをずらすことができます。そもそも生理が不順なので予定が立てにくいという方もいらっしゃるでしょう。
大切なライフイベントに生理が重なってしまっては、万全の状態で臨めなくなってしまいます。そういった場合には、中用量ピルを利用して生理を早めたり遅らせたりすることができますので、早めにクリニックで相談されてみることをおすすめします。
試験日に生理が重ならないようにもできますので、受験生にもおすすめです。
4. 卵巣がんや子宮体がんなど、女性の病気予防にも使用します
あまり知られていませんが、ピルを服用することで、卵巣がんや子宮体がんの発生するリスクを下げられることがわかっています。
卵巣がんに関しては、ピルを5年継続で服用すると約30%、10年の継続で約40%、15年の継続になると約50%の発症リスクを低下させられるという報告があります。
また、子宮体がんにかかるリスクも50%低下するといわれています。
がんのリスクを減らせるという点は、全ての女性にとって大きなメリットとなります。
健康維持の観点からもピルの服用が推奨されているのには、こうした効果があるためです。
5. ニキビや肌荒れが気になるという方もピルの服用がおすすめです
生理の前後にはホルモンバランスが乱れやすくなるため、ニキビができたりお肌の調子が優れなかったりする方も多いのではないでしょうか。
肌荒れの原因の一つは、卵巣から分泌されるテストステロンという男性ホルモンにあると言われています。
ホルモンの分泌は自分でコントロールできるものではありませんが、ピルを使用することでテストステロンの分泌を抑えることが可能です。
ピルの持つホルモンバランスの安定作用によって、生理前後のニキビや肌荒れを防ぐことができるのです。
「毎月生理が近くなると肌の調子が悪くなる」と悩んでいる方は、一度ピルを試してみるのも良いかもしれませんね。